【中華BL】墨香銅臭先生(MXTX)3作品の紹介と個人的な所感を綴る記事

『天官賜福』の日本語訳2巻が発売しましたね〜!
おめでとうございます!読むのが楽しみだ……

さて、つい先日(でもない)墨香銅臭先生の3作品を読了したので、メモを兼ねて3作品の紹介と個人的な所感を書きなぐっておこうと思います。

※人によっては若干のネタバレに感じられるかもしれない内容を含みます

『魔道祖師』は日本語版が出ているためそちらを先に読みましたが、『天官賜福』と『人渣反派自救系統』に関しては自力翻訳で読み進めていったため、読解の解像度に若干の不安も。

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人渣反派自救系統(さはん)

最強系こじらせ弟子(魔王)×師匠(中身は転生した現代人)

墨香銅臭先生の最初の作品は、『人渣反派自救系統』、通称「さはん」です。

〜あらすじ〜
ハーレム系Web小説『狂傲仙魔途』の悪役「沈清秋」に転生してしまった主人公、沈垣。弟子であり『狂傲仙魔途』の主人公でもある洛冰河に手足もぎもぎフルーツされるというバッドエンドを回避するべく、とにかく好感度を上げようと試みるが、洛冰河の様子がおかしいようで……!?

※ちなみにタイトルは日本語に直すと「クズ悪役の自己救済システム」という意味になります

(繁体版) 出典:Amazon

設定からして既に面白そうな気配しかありません。期待を裏切らない、いや斜め上を行ってくれる作品です。安心してください、先が読めません(洛冰河くんが師尊を激ℒℴѵℯということ以外は)。

主人公の沈垣くんが銀魂のようなスピード感でツッコミまくってくれるので、油断してると腹筋を壊されます。ただし、そこそこしんどい展開もお出しされます。

筆者が読んだ順番としては一番最後でしたが、難易度的には最後にしておいて正解でした。笑
というのも、中国語初心者にとっては読解がはちゃめちゃに難しかったからです!

主人公が現代中国人のオタクくんということもあり、他2作品と比べると俗語やネットスラングが多めなので、最初に手を付けていたら頭を抱えていたかもしれません。
(魔翻訳でもちゃんとした文章が出てこなさそうな気がする)

こちらも日本語訳版が順次連載されるとのことなので、興味がある方は要チェックです!

魔道祖師

生真面目無口×自由奔放天才肌

『魔道祖師』は、原作の和訳版が全巻出ていたり、ドラマ版もあったりなど取っ掛かりが多いため、国内では現時点でいちばん履修しやすい作品かもしれません。筆者のMXTX作品は魔道祖師から始まりました。

〜あらすじ〜
主人公のうちの1人・魏無羨(魏嬰)は、かつて悪の道に落ちたとされ、人々から討伐される。しかし13年後、彼は思いがけず蘇ってしまい、少年の頃から文武を競った、いわば同級生的な存在である藍忘機(藍湛)と運命的な再会を果たす。

出典:Amazon

全体としては、ストーリーの進展に伴って過去の回想が差し込まれるという構成で、ピースが揃っていくにつれて徐々に真相が見えて来るという、ミステリー的な楽しみ方もできます。過去編はとてもしんどい。

魏嬰くんは、頭の回転が早くて空気も読める(※あえて読まない)のに、藍湛からのクソデカ矢印に対してはとことん鈍感で、無意識に煽り倒したりします。読んでいて何度「いや、お前のことだよ!!!」と思ったことか。

また、完全無欠のように思える藍湛は、あるトリガーによって突然ポンコツ行動をするようになってしまいます。そのギャップにやられたファンも多いのではないでしょうか。あとよく見るとポンコツになってない時もたくさん可愛い行動しているので、そこにも注目。

天官賜福

スパダリ信徒×落ちぶれ神

『天官賜福』は、現時点での墨香銅臭先生作品の中では最も長編です。

〜あらすじ〜
仙楽国の太子・謝憐は、人々を救うことを志し、飛昇して武神となる。しかしその後彼は、天界から2回も追放されてしまい、「三界の笑い者」となってしまった。それから800年が経ち、3回目の飛昇で神官に復帰した謝憐は、人間界に降りて一から出直すことに。そんな中、三郎と名乗る不思議な家出少年に出会い……

出典:Amazon

この作品は、ファンタジーに欲しい要素全部盛りです。物語のスケールが大きいため、冒険モノとして読んでも大変面白い作品でした。

主人公は両方ともかなりお年を召しているはずなのに、時として中学生の両片想いを見ているような甘酸っぱい気持ちになるシーンもあります。2人がLINEを交換するシーンは微笑んじゃったな……(そんなシーンはない)

最初の頃は文体や雰囲気が比較的明るいためつい油断しますが、ニコニコと読み進めると、そのうち心臓を握りつぶされるような地獄や張り裂けそうな緊張感をお出しされます。もちろん地獄だけではなく、光やあたたかさが詰まっているのも推しポイント。

主人公の1人・謝憐は、人当たりが良く柔和な雰囲気を纏っています。しかしそんな彼は、目を疑うような爆弾発言を放ったり、とんでもない捨て身作戦を実行したりするので本当にびっくりします。

日本語訳版の小説も順次発売されるとのことなので、ぜひぜひより多くの人に触れてほしい作品です!

筆者的にはなかなか感じるところのあった作品で、人間の転落と再起、善性について無限に考えさせられました。作品が長い分語りたいこともたくさんあるのですが、楽しみを奪ってはいけないのでここまでにします。

三作品読んだ感想

①攻めがスーパー重い

それぞれ方向性が違ったCPですが、共通点は攻め君が規格外の重さなこと。全員一ヶ所に集めたらきっと時空が歪む。

②読後感が良い

MXTX作品は読後感が最高です。途中が地獄? いやいや安心してください。後味は最高です。(ただし推しキャラによっては……)

③ギャップ萌え

キャラクターがどの子も魅力的。特に攻めがすさまじいギャップを持っていることが多いです。たとえば、万能スパダリなのにあることだけは苦手だったり……

キャラが魅力的といえば、ベースがしっかり築かれているおかげか、キャラがそれぞれ個々の行動原理に従って動いているのがよかったなぁと思います。
作者の都合に従って動いている感がないといいますか、「あぁ、この境遇でこの状況ならこうするかもね」「この人はそうだよね」と説得力がある行動をしてくれます。個人的にそこがとても好きです。

結論

みんな読も!?!?!?!?読んでくださいお願いします(土下座)

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